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【④ 平安貴族のプロポーズから婚姻成立まで】
いざ結婚!となった場合、プロポーズから結婚の流れはどうなるのでしょうか?
現代のように、プロポーズをして両家の顔合わせをして役所で婚姻届を提出して結婚式の段取りをして新生活の準備をして…
といった一連の流れとは大きく異なります。
まずは女性から行動です。
自分の家族や親類からお付き合いしている男性との結婚を許諾してもらわなければなりません。
全員のOKが出たら女性は手紙を送り、家族からの許しが出たことを男性に伝えます。
もちろん男性の方も自分の家族に「この女性と結婚をします」
ということを伝え、家族から許諾をもらわなければなりません。
双方の同意が得られたら男性は 相手の女性の女房(世話係)に頼んで
吉日の夜に二人きりで会えるよう手配をしてもらいます。
当日の夜を迎えたらあらかじめ女房に頼んでいた通り、男性は女性の寝室まで案内してもらいそこで男女の関係を結びます。
翌朝、女性のもとから帰宅した男性は
「後朝のふみ(ごちょうのふみ、和歌を送ったので「後朝の歌」とも言います)」
と呼ばれる手紙を女性に送ることがマナーでした。
この手紙を送るのが早ければ早いほど相手への誠意があるとされていました。
一夜を共にしてからも、男性は3夜連続で女性のもとへ通い続けなければ次のステップへは進めませんでした。
中には「いざ直接会ってみたけどなんだか違うな…」と一晩や二晩で通うのをやめてしまう男性もいました。
この場合、結婚の話は無かったことになります。
三日目の夜が明けたら、女性側の家族・親類との顔合わせやお祝いの宴が開かれようやく二人の結婚が成立します。
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